ZAP SPEED RACING TEAM





VOL.2:速いのだけでは...


マシンコントロールテクニックだけを磨けば、プロドライバーになれる!と考えている志望者がいれば、すぐにでも考えを改める事を薦める。

ドライバーに求められる能力は、マシンのコントロールテクニックだけでは無い。 セッティングを煮詰める際にはエンジニアへきちんとフィーリングやマシン状態を伝えられなくてはならない。 この場合、必ずしも国語力が必要とは言わないが、表現力や対人間へ気持ちの伝達(目に見えない微妙な感じを伝える事)が出来なくてはならない。 更に海外でレースに出場したり国際レースなどで外国人のスタッフが含まれる場合、全国共通語としての英語にも同様に表現力・伝達能力が求められる。 同じ母国語で会話しても、最初のうちはフィーリングを巧く表現出来ない者の方が多いのに・・・である。
他にも、基礎体力やF-1等の上級カテゴリーともなれば、当然特定部位では一般の人と比べて高い筋力も必要となってくる。 更に、これはZAP SPEEDのチーム員にもよく言うことだが、他のスポーツと違って道具や消耗品などに多額の資金が必要なモータースポーツで、 しかもプロレーシングドライバーを目指した場合に必要不可欠なのは、営業力や企画力、自分のPR能力などがある。 さらに、他にも多岐に渡って必要な能力があるが、上に挙げただけでもドライバーがやるべき事、習得すべき事が多数あるのがお解りだろうか?
こういった事柄をレース活動開始時点から教えるチームやレーシングスクールが非常に少なかった事から、 日本のレースは歴史や土地(レースの発祥から違う)、人々や企業の考え方等諸外国との違いは歴然としている。 だがそれらを差し引いたとしても、欧米のドライバーと比べて成功率の低い状態が続き、レースというカテゴリーでは後進国の状態が続いているのだ。

話を元に戻すが、確かに他要素が多いと言うことは、努力をしようにも時間や手間が多数に分散され、 どの項目も中途半端になる可能性がある。そこで、分散を考えた場合、ドライバースキルは経験した本人以外に替わることが出来ないように、 マシンコントロールやエンジニアとの意志疎通の方法も他人がやっては意味がない。代理の人間を建てられるのがマネージメントやプロモーション、 企画作製等である。 どうしても自分でなければならない項目以外で、レース活動を共に歩んでくれる支援者を得ることが出来れば、 1ドライバーに必要な能力を習得する労力を半分に分ける事が可能になる。この時点でドライバーは初めて乗ることに専念できると言えるだろう。 今後レーシングドライバーを目指す者は、念頭からレーシングドライバーに必要な要素を正しく理解し、 レース活動に取り組む方が遙かに成功率が高い事を理解しておくべきだ。

ZAP SPEEDでは、チームマネージャーである私と東京事務所のスタッフがドライバー個々のマネージメントも行うが、 チーム全体のマネージメント以外は、一人一人のドライバー本人に必要な能力の一部を補助する形となるので、 自己にその力量を割ける余裕の無い者は協力者を求める事をしなくては、この要素の必要量は満たせないと思う。 決して言い訳をするのでは無く、最初に書いた通り本来個人全員に求められる要素な為、 自分の理解者を作り“二人三脚”でやることができれば理想だと言いたいのだ。
今年F-3にステップアップした小暮選手の場合、最も自分を理解してくれている理想的なマネージャーを得た。 「父親」である。小暮選手のお父さんの場合はZAP SPEEDの事務所を何度も訪れて、 過去のドライバーの企画書やレース界の構成や諸問題、パソコンに関してWEBの活用や作製方法、 他にもメールマガジンの活用など毎回様々な事を質問され、大変勉強熱心である。

ご存じの様に小暮選手は今年ZAP SPEEDを卒業し、NOW MOTER SPORTさんからF-3に参戦するが、 今後のステップアップとなればどうなるかは誰にも予測できない。 したがって、チームマネージメント以外に「本来ドライバー能力の部分だ。自分で出来なければ身近な協力者を作りなさい。」と言うのだ。 これらの事を本人に気付かせると同時に、レースに無知であってもドライバーを何とか押し上げてやろうと思う、 情熱を持った“にわかマネージャー”(友人・知人・家族等)を何とか彼等ドライバーのマネージメントや、 レース活動の援助になる迄に知識等を提供して行くことが、底辺カテゴリーのチームマネージャーの仕事だと考える。



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□■ 笹川健志 □■
マネージメントディレクター。チーム運営に手腕を振るう。自分がレースするはずだったのが、いつの間にかレースを目指す若い連中の面倒を見る事に…。内間監督と供に「一蓮托生」理想のチーム創りを目指します。 理想のチーム作りと言うのは皆さんの理想をかなえること。「自分達の時代にもあったら良かったのに!」っていうチームを創る事。 チームが徐々に理想に近づいてゆくのが生き甲斐です。







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