ZAP SPEED RACING TEAM





VOL.3:週末編

レースウィーク 金曜日
朝5時起床、、、眠いが一路サーキットを目指す。交通費を浮かすため一般道の国道4号で北上。国道4号バイパスは最近かなり2車線化工事が進んできている立派な道。以前は「まーた税金の無駄遣いしやがって」と思っていたが、レースをはじめて一般道での移動が多くなると意外に感謝することが多い(笑)。
朝9時過ぎにツインリンク茂木に到着。続々と到着するチームスタッフの方やチームメイトと挨拶を交わしながら給油その他準備作業を行い練習走行に備える。走行開始10分前には走り初めから体が動くように、アップのランニングを開始。ぜえぜえいいながらマシンに乗り込み、一本目の走行に入る。


レースウィークの練習日はレース出場者のうち多数がそろい踏みして同じ路面コンディションで走行するため、さながらレースの前哨戦が開始されたようなもの。とはいっても現在のレースシーンでラップタイムに一番影響をあたえる「タイヤ」コンディションはばらばらだが、それでも走行が終わるとチームメイト同士で互いのタイムを比較しあい、普段の練習よりピリピリ度が一気に上昇する。よそのチームの早いドライバーの情報も回り、三味線ひく人もいたりでさながら情報戦である。
今日の走行は全部で3本。一本目の走行ではレースドライブの感触を取り戻す意味合いも含めマシンの挙動を感じ取ることに専念。2本目、3本目ではセット変更を交えタイム短縮をねらっていく。


練習走行が終わったら、メカニックの方が走行後のメンテナンスを行う。ドライバーの我々はメンテナンスの合間を縫ってマシンを掃除。メンテナンスが終わったらチームメンバーと一緒に夕食へ。走行のフィーリングやレース関係の情報交換などしながら食事をとり、コンビニによってからサーキット近くの木賃宿へ。深く悩まない程度に今日の走行の反省をしながら就寝。おやすみなさい。

レースウィーク 土曜日 特別練習日
土曜日はレース参加者向け練習日として特別走行枠が取られている。レース前日は翌日の予選時間と同じような時間帯の走行で、翌日の路面コンディションを予習したいところ。
前日気になっていたアンダーステアは、マシンの向きの変え方とコーナー進入ラインを変更して対応する事にした。いろいろな走らせ方にチャレンジしてみた甲斐があり、最後の走行時間帯になってようやくまともなタイムが出る。
レース前日の走行終了後は大忙し。まずは、新品タイヤに交換するため、ホイールを外してピット裏にあるタイヤサービスに持っていく。一番重要な予選に向けてほぼすべてのエントラントが新品タイヤに交換するわけで、タイヤサービスの前は一斉に持ち込まれるホイールの山、山。
お次はマシン掃除。メカニックの方はもっと大変でレース前のマシンチェックは作業項目が増え非常に忙しそう。その次は給油。予選に向け搭載するガソリンの量を決める。予選時の燃料搭載量は本当に人の性格が出て面白い。本当にぎりぎりしかいれず「途中でとまってもいい」と言うO選手もいれば、練習でも予選でも決勝でも常に満タンスタート、という笠江選手もいる。私はというと結構適当に、2リッター位余裕を見て給油。ガソリンは1リッター750gなので、軽い人より約1.5kg重いわけだが、正直な話、1.5kgの違いはまだ感じ取ることが出来ない(笑)。サーキットを出るのは大体夜9時くらいである。昨日と同じくチームのドライバー何人かと遅い夕食を取り、明日のレース本番に備え早々に寝る。

レースウィーク 日曜日
予選
レース開催日の朝は早い。サーキット入りしたらすぐ参加受付を行う。その後車検、メディカルチェック、ドライバーブリーフィング、と済ませ予選に備える。
予選で考えるべきことは主に二つ、前の車両につかえる事のない「クリーンラップ」をとることが一つ目、二つ目はタイムを稼ぐためのスリップストリームの使いどころである。初めはクリーンラップ作戦だったが途中でほぼ同じペースのマシンを見つけて作戦変更、スリップねらい。いいタイムだぞ、と思ったら前者に追いついてしまいタイムロス。結果的にはアタックを失敗してしまった。
決勝
予選中のマシンフィーリングをチームインストラクターと話し合い、進入スピードをあげるためリアのセットを変更して頂く。さて、いよいよ決勝だ。オフィシャルの合図を元に各車一斉にコースイン。一周して決勝グリッドにマシンをつけ、フォーメーションラップ開始を待つ。監督、マネージャー、インストラクター、メカニックより応援の言葉を頂く。
コントロールポストよりグリーンフラッグが振られフォーメーションラップスタート。決勝レースでは如何に早くタイヤを暖めるかが重要。マシンを左右にふるウェービング走行でタイヤを暖める。ウェービングはあまり無理をするとスピンするので慎重に(一度本当にスピンしてしまいました!すいません)。いよいよ決勝グリッドへ。


全車整列後、最後方でオフィシャルがグリーンフラッグを振り赤信号点灯5秒前となる。ツインリンクもてぎのスタート前グリーンフラッグ担当は女性が多いのだが、残念ながらそれを確認している余裕は無い。とにかくコントロールポストに集中する。赤信号消灯でレーススタートである。
スタートはリアタイヤの転がり出しに集中。FJ1600のパワーでも一速ならどこからでもアクセルワークだけでタイヤを空転させられる。一速でマシンの動き出す時のアクセルワークがスタートダッシュのほとんどを決定する。


スタートしてしまうと後はひたすら前を追って抜いていく。FJ1600はマシンの性能差が非常に小さく抑えられているので、抜くのが大変。


特にラップタイムが同じ相手を抜くというのはかなり難しい。この日のレースでは初挑戦のツインリンクもてぎ、多台数でのレース駆け引きの中、他のマシンのタイヤに乗り上げてしまいサスペンションアームにダメージが入ったようで、コーナーリング最中になんとサスペンションアームがちぎれて!そのまままっすぐコースアウトしリタイヤ。レース内での抜き方、競り合い方に多くの課題を残す結果となった。レース後に元チャンピオンの先輩からいろいろアドバイスを頂き、しっかりと心に刻み付ける。一戦一戦勉強すべきことが山ほどある。
レース後、砂利だらけになったマシンを掃除。その後マシンの搬送トラックへの積み込みを手伝う。この後やっとチームメイトと談笑の時間になる。監督、マネージャー、インストラクター、メカニック交え小一時間ほど話し込む。これといって話題が決まっているわけではないが志を同じくする仲間同士、次の戦いへ向けてのモティベーションアップにつながる重要な時間だ。
解散後、やはり一般道で家路につき、だいたい夜12時ごろ到着。荷物を放り出してすぐ寝る支度をする。とりあえず明日は8時半から朝礼だ〜、、、遅刻が不安。Zzz、、、

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■ 熊谷徹 □■
生年月日:1974.8.26
血液型:RH+O

2004年
FJ1600東北・もてぎシリーズ参戦
2005年
FJ1600もてぎシリーズ参戦








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